E257系の「踊り子」転用改造開始と今後の動き

2018年11月、E257系の秋田総合車両センターなどでの「踊り子」向け転用改造が、まさに始まろうとしており、既に長野総合車両センターでは改造が始まっています。今までの経緯と予測される動きをまとめます。
以下、動画と同じ内容です。

E257系転用の話は2013年9月までさかのぼります。当時、中央線ではMue-Trainを使った車体傾斜の試験を行っており、これを採用した新型特急(後のE353系)の導入、E257系の転出が報道されました。
当時の報道では「踊り子などが候補」とされていました。

2015年度には、公開された組合資料にE257系を転用すること、転用の際に機器更新を行うことが記載されていました。
(この資料の存在が明らかになったのは、おそらく2018年度になってからです。)

そして、2017年10月には「E257系の大部分は、東京と静岡県・伊豆半島を結ぶ特急「踊り子」に転用する」との報道がありました。
2018年4月には、伊豆急下田行と、修善寺行で分割併合を行う運行形態について「E257系も、これに対応させる」ことが報道されました。

その後、2018年5月に公式プレスリリースの中で、「現在あずさ・かいじで使用しているE257系はリニューアルを行い、東海道線に導入する予定」との記載が確認されました。

ここまでで分かるのは、以下の3点です。

  • E257系は踊り子系統に大部分が転用されること
  • 分割併合を引き続き残すこと
  • 転用時に機器更新を行う可能性が高いこと

東海道線転用後はどのような形態となるでしょうか。

今までのJR東日本の新系列特急車の転用を見ると、大規模な改造事例がほとんどありません。
例えば、E751系の4連化では中間車をそのまま廃車にしましたし、485系時代に6連だった「いなほ」には、7連のままE653系を投入しました。

いずれも置き換え前の形式に揃える場合、先頭車化改造やバリアフリー改造が必要で、施工の難易度、コストも高い改造でした。
前例からすると、今回のE257系も現在の編成構成を基本に転用するのではと見ています。これを前提に仕様を予測します。

転用にあたって、分割併合が問題となります。現状のE257系0代は、9連16本に2連5本を増結して運用しています。
この2連は、片側が簡易運転台で、このままでは併結分割併合に対応した編成になりません。

このことは、先の報道と矛盾しますので、付属編成としてE257系500代の転入を予測している方が多いと思います。
E257系500代は7本が余剰となっており、そのうち約半数は波動輸送への充当が始まっています。

引き続き波動輸送にも就くでしょうが、0代の一部を波動輸送へ転用すれば、5編成前後を「踊り子」系統に回すことが可能です。
個人的には、「踊り子」へは9連、5連を基本に、溢れた車両を波動輸送へ回すような動きを想定しています。

一方、接客面では、E261系との関係、ライナーの特急化が影響してくるでしょう。
E261系は全車グリーン車の8連2本が新製される予定で、グリーン車需要の一部はこちらに流れるはずです。185系よりグリーン車は削減されるかもしれません。

また、2018年9月にライナーの特急化のような商標が登録されました。
E261系との関連が疑われる「サフィール踊り子」のほか、「はちおうじ」「おうめ」「おだわら」が登録され、いずれも中央ライナー、青梅ライナー、湘南ライナーとの関連がある地名となっています。

2014年、「あかぎ」「ホームライナー鴻巣」が「スワローあかぎ」にされました。この流れに「踊り子」「湘南ライナー」も乗る可能性があります。
また、「ひたち」「ときわ」系統で、座席上にランプを新設した新着席サービスが導入されています。

2018年10月、「あずさ」「かいじ」にも同サービスの2019年3月導入が公式発表されました。
E257系が転入する「踊り子」「おだわら(?)」にも将来的に同サービスを導入する場合、転用改造時に座席上にランプが取り付けられるかもしれません。

報道されている「リニューアル」では、グリーン車をどう運用するのか、新着席サービスを導入するのかが焦点となりそうです。
次に、接客面以外はどのような変化があるでしょうか。

最大の変化は、組合資料に見られる「機器更新」となりそうです。主制御装置、補助電源装置など、主要な機器は交換されることとなります。
また、185系と同じ運用であれば、山岳用発電ブレーキの使用頻度が下がるはずで、撤去が濃厚なように思います。

早ければ来年3月にE257系0代は「あずさ」「かいじ」から撤退しますが、これらの改造はいつ行われるでしょうか。
どうやら2018年10月1日に長野総合車両センターへ入場したモトM-112編成が、既に改造を受けているようです。

同編成は、通常の定期検査(今回は装置保全)より入場期間が長く、転用改造を行っている可能性が高いです。
また、10月から尾久で2回、長野で1回、E257系と機関車の連結試験が行われています。

この動きは近日中に配給が行われることを示しており、早ければ11月上旬にも入場や疎開のための配給がありそうです。
モトM-112編成が入場している長野総合車両センター以外に、秋田総合車両センターでもE257系の転用改造が明らかになっています。

2018年8月の工場公開で、同センターでE257系の転用改造を行うことが明らかになりました。
掲示によると、E257系の改造時期は「2018年度下半期から2021年度」で機器更新を行うことが明記されています。

つまり、2018年10月以降、2021年度にかけて、E257系の転用改造、機器更新が順次進むことが見込まれます。
0代、500代を巻き込んだ、近年の特急形式では最大規模の転用が、先月から始まったことになります。
今後も動きを追っていきたいです。

いちさと

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